ネット起業と特定商取引法

最近ネット起業が非常に多いのですが、その事業のホームページを見るとこの事業者から購入して大丈夫かなと思わせるようなものがあります。

インターネットで販売を行う場合、「特定商取引に関する法律」(通称:特定商取引法)の規制を受けることは既にご存じのことと思いますが、ちょっとおさらいしましょう。

この特定商取引法で、対象となるのは、

 1 訪問販売
 2 通信販売
 3 電話勧誘販売
 4 連鎖販売取引
 5 特定継続的役務提供
 6 業務提携誘引販売取引

の6つの取引類型についてです

ネット販売は、この内「2の通信販売」に該当してきます。

【販売形態(法第2条)】

「販売業者又は役務提供事業者が郵便等により販売契約又は役務提供契約の申し込みを受けて行う商品、権利の販売又は役務の提供」とあり、ここで「販売業者又は役務提供事業者」とは、販売又は役務の提供を業として営むもので、個人でも特定商取引法の事業者となります。
また、「郵便等」とは、郵便又は信書便、電話機、FAXその他通信機器又は情報処理の用に供する機器を利用する方法、電報、預金・貯金口座に対する払い込みのいづれかに該当すること。

【通信販売に関する規定は、政令で指定された商品等についての取引のみ対象となります。】

詳しくは経済産業省ホームページの一覧をご確認ください。
ネット販売するようなものは、だいたい含まれているのではないでしょうか。

【適用除外(法第26条)】

なお、次の場合には特定商取引法が適用されません。

 1 営業のため又は営業として契約するもの
 2 海外にいる人に対する契約
 3 国、地方公共団体が行う販売又は役務の提供
 4 特別法に基づく組合、公務員の職員団体、労働組合がそれぞれの組合員にたいして行う販売又は役務の提供
 5 事業者がその従業員に対して行った販売又は役務の提供

などです。

【表示事項は次のとおりです。(法第11条)】

 1 販売価格(役務の対価) (送料についても表示が必要)
 2 代金(対価)の支払時期、方法
 3 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
 4 商品の引渡し(権利の移転)後におけるその引取り(返還)についての特約に関する事項(その特約がない場合にはその旨)
 5 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
 6 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
 7 申込みの有効期限があるときは、その期限
 8 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときは、その内容およびその額
 9 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
 10 いわゆるソフトウェアに係る取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
 11 商品の販売数量の制限など、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
 12 請求によりカタログなどを別途送付する場合、それが有料であるときは、その金額。
 13 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
 14 相手方の承諾等なく電子メールによる商業広告を送る場合にはそのメールの件名欄の冒頭に「未承諾広告※」

詳しくは経済産業省ホームページの「通信販売公告について」をご確認ください。

ただし、公告スペースによっては、これらの事項を全て表示することは実態にそぐわないこともあります。消費者からの請求によってこれらの事項を記載した書面(電子メールでもよい)を遅滞なく体供することを広告に表示し、実際に遅滞なく提供できるよう措置を講じている場合には、記載事項を一部省略できます。

【誇大広告等の禁止(法第12条)】

これは説明いらないと思いますので省略。

【前払い式通信販売の承諾等の通知(法第13条)】

消費者が商品の引渡しを受ける前に、代金の全部あるいは一部を支払う前払式通信販売の場合、事業者は、代金を受け取り、その後商品の引渡しに時間がかかるときは、その申込みの諾否などの記載した書面を渡さなければなりません。
【記載事項】

 1 申込みの承諾の有無(承諾しないときは、受け取ったお金を直ぐに返す旨と、その方法を明らかにしなければならない。)
 2 代金(対価)を受け取る前に申込みの承諾の有無を通知しているときは、その旨
 3 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
 4 受領した金銭の額(それ以前にも金銭を受け取っているときは、その合計額)
 5 当該金銭を受け取った年月日
 6 申込みを受けた商品とその数量(権利、役務の種類)
 7 承諾するときは、商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期) (期間または期限を明らかにすることにより行わなければならない。)

【顧客の意に反して契約を申し込みさせようとする行為の禁止(法第14条)】

例えば

 1 ボタンをクリックすると有料の申し込みとなることを、消費者が容易に認識できないように表示していない場合。
 2 申し込みの際、消費者が申し込み内容を容易に確認し、かつ訂正出来るようにしていない場合。

などが対象になります。

インターネット販売は、隔地者間の取引であり、消費者にとっては広告が唯一の情報です。そのため、広告の記載が不十分あるいは不明確であると後々トラブルになるケースが多いものです。
インターネットでの販売や広告を行っている場合には、当法律に定められている記載事項をホームページに掲載しましょう。
そのことが、この事業者は社会的責任果たしてくれる信用できる業者と見てもらえるし、また売り上げにつながると思います。
もちろん嘘の記載はいけません。

建設業許可申請の際に提出する書類の見直し

平成20年1月31日交付の建設業法施行規則等の改正により、経営事項審査等の見直しが行われたことは既にご存じのことと思いますが、併せて、建設業許可申請の際に必要となる書類の見直しも行われています。

1 新規申請、更新申請、業種追加申請、法人役員・個人の支配人及び営業所長(支店長)等の変更届出の際の追加添付資料
・成年被後見人及び被保佐人に該当しない旨の登記事項証明書
・成年被後見人及び被保佐人とみなされる者に該当せず、破産者で復権を得ない者に該当しない旨の市町村長の証明書

2 工事経歴書様式の変更
平成20年4月1日提出分から適用となります。2種類あった様式が一本化され、記載内容も変わっています。

3 財務諸表様式の変更
平成18年9月1日以降に決算期の到来した事業年度に係る書類について適用になります。
「様式第15号から17号の3」の様式が変わる。

申請(届出)の際には、最新の様式をダウンロードして使いましょう。

会社の解散・清算(10)

9 債務の確定、これより清算に入る

公告期間、債権の申し出期間(官報に公告掲載した日の翌日から2ヶ月間)が終了すると債務の金額が確定します。

これより債務の弁済を進めることになります。

10 清算事務年度終了による定時株主総会開催、貸借対照表の
承認、事務報告

解散日翌日から1年後までが清算事務年度(会社法第494条第1項)となります。

清算結了が清算事務年度を越えてしまう場合には、定時株主総会を開催し、貸借対照表の承認と清算事務年度の収入支出の状況、清算事務の見通しなどについて事務報告を行います。

監査役設置会社の場合には、監査を受け、清算人会設置会社の場合には清算人会の承認を事前に受けておきます。

11 税務署に清算事業年度予納申告書提出

清算事務年度終了日より2ヶ月以内に清算事業年度予納申告書を税務署に提出します。
併せて県税事務所、市町村税務担当課にも提出します。

定時株主総会で承認を得た貸借対照表と税務署に申告する貸借対照表とは別物になります。
株主総会で承認を得る貸借対照表は、財産を清算価格で評価したものですが、税務署に申告する貸借対照表と損益計算書は、取得原価ベースで計算したもので作成する必要があるからです。
(会社が解散していないとき同じ計算方法です。若干適用にならない制度もあります。)

ただし、清算会社の場合は、中間申告は必要ないです。

上記10・11の手続きは、解散日翌日から1年以内に清算結了とならない場合です。のんびりやっているとすぐ1年過ぎてしまいますので、スケジュール見ながら粛々と手続きを進めましょう。

12 残余財産を全て現金化し、債務の弁済を行い、債務0円にする

全財産を現金化し、すべての債務の弁済を行います。

なお、債権回収ができないものが増えたり、固定資産の時価評価が過大であったり、清算事務にかかる期間が予定より長期間となり事務経費が見込み額を大きく上回った場合などには、債務の弁済に必要な現金が足りない状況もありうるので注意が必要です。
本来なら特別清算ですが、社長やその親族等からの借入金があれば、その債権を放棄してもらう方法もあります。当然、債務弁済後の残余財産は0円となり、株主への配分はありません。

すべての債務の弁済が終了した段階で、残余財産が残っていれば、株主に分配が可能となります

次回につづく

経営事項審査制度改正の説明会

埼玉県では、県内建設許可業者の方々を対象に、改正が行われた経営事項審査(通称:経審)制度についての説明会が開催されます。

開催日               場所
平成20年3月11日(火) 行田市産業文化会館大ホール
平成20年3月12日(水) サンシティ越谷市民ホール大ホール
平成20年3月14日(金) 坂戸市文化会館大ホール
平成20年3月17日(月) さいたま市民会館おおみや大ホール

各日とも午前10時と午後1時30分からの2回開催されます。
参加費は無料、事前申込不要となっています。

詳しくは、県政ニュースをご覧ください。

会社の解散・清算(9)

7 臨時株主総会開催、解散時までの決算の承認を得る

解散日後遅滞なく、臨時株主総会を開催し、貸借対照表と財産目録の承認を得ることになっています。(会社法第492条3項)

しかし、解散確定申告書の提出期限が解散後2ヶ月以内となっておりますので、それまでには貸借対照表と財産目録は当然作成していなければなりませんので、申告の時期までには臨時株主総会も開催できると思います。

総会通知は原則として2週間前までに発送しなければなりませんがこの通知には貸借対照表と財産目録を添付を特に求められてはおりませんので、完成の見通しがついたら臨時株主総会の開催の手配をしましょう。

解散時までの決算の承認は、普通議決でokです。
総会が終わりましたら、議事録を作成します。

なお、清算人会を設けた場合には、先に清算人会の承認を得ておく必要があります。また、清算人会の議事録もきちんと残しておきましょう。

8 税務署に解散確定申告(解散後2ヶ月以内)

承認を得たら、計算書類を基に解散確定申告書を作成し、税務署に提出します。

確定申告書には、貸借対照表の他、損益計算書、株主資本等変動計算書及び勘定科目内訳明細書を添付する必要があります。
会社法で清算人に義務づけられているのは、財産目録と貸借対照表だけですが、これらの書類も別途作成します。

併せて県税事務所、市町村税務担当課にも提出します。

なお、確定申告書を作成するに当たって、減価償却の計算、繰延資産の損金算入限度額の計算など通常の事業年度確定申告の時と違うところや、適用できない特別償却があったりしますので注意が必要です。

難しいと思ったら費用はかかりますが、税理士にお願いした方が無難です。(確定申告書作成代理は、税理士業務です。)
自分でやるには解散・清算に関する税務の本でちょっとお勉強が必要かもしれませんね。

解散を検討しているときに既に債務超過になるかどうか見当がつきますが、そのときわからなくても、財産の状況調査を行っている段階で、はっきりしてきます。

債務超過で債務の弁済ができないような場合には、特別清算に切り替えなければなりません。

また、通常清算手続きでは不正が行われそうだといった特別な場合にも特別清算手続きとすることができます。

ただし、この特別清算手続きができるのは株式会社のみで、特例有限会社は対象となりません。

ここでは、通常清算の場合を扱っていますので、特別清算については別の機会に譲ることにします。

次回につづく

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