パート労働法の改正法 4月1日から施行

皆さんの会社では、全て正社員ですか?
最近は、ほとんどの企業で、パート労働者を雇っているところが多いのではないでしょうか?
では、パート労働法が改正されたことをご存じですか?

昨年5月25日通常国会で「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」(パート労働法の改正法)が可決成立し、平成20年4月1日から施行が決まっています。

施行まで後1ヶ月です。事業主として知らなかったではすまされません。

どこが変わったのか、改正のポイントを見てみましょう。

1 労働条件の文書交付が義務づけられた。(第6条)
これまで労働基準法により労働条件の明示が文書で義務づけられている事項に加えて、昇給・退職手当・賞与の有無についても、文書の交付等で明示しなければならなくなりました。違反すると10万円以下の過料です。

2 待遇についての説明が義務づけられた。(第13条)
パート労働者から要求があったときは、事業主は待遇の決定に当たって考慮した事項を説明しなければならなくなりました。

3 職務・人材活用の仕組み・契約期間が正社員と同じかどうかにより、賃金・教育訓練・福利厚生などの待遇を決めなければなりません。
1)通常労働者と同視すべき者の取り扱い
通常の労働者と同視すべきパート労働者に対して、全ての待遇について通常の労働者と差別的取扱をすることを禁止しています(第8条)

2)1)以外のパート労働者の取り扱い
(1)賃金における均衡待遇の確保(第9条)
パート労働者の賃金を決める場合、通常の労働者(正社員)との均衡を考慮しつつ、職務の内容、成果、意欲、能力、経験等を勘案してパート労働者の賃金を決めるよう務めなければなりません。

職務内容同一短時間労働者については、その事業所の慣行などの事情からみて、雇用期間中少なくとも一定の期間、正社員と同一の範囲での職務の内容・配置の変更が見込まれる場合は、事業主は、その期間は正社員と同一の方法で賃金を決定するよう努めなければなりません。

(2)教育訓練における均衡待遇の確保
事業主は、正社員に対して実施する職務に必要な教育訓練を正社員と職務の内容が同一のパート労働者に対しても実施しなければなりません。
それ以外の教育訓練は、正社員との均衡を考慮しつつ、職務の内容、成果、意欲、能力、経験等に応じてパート労働者にも実施するよう努めなければなりません。

(3)福利厚生施設の利用機会の付与
事業主は、正社員が利用できる福利厚生施設について、パート労働者に対してもその利用の機会を与えるよう配慮しなければなりません。
ここで対象となる福利厚生施設とは、「健康の保持または業務の円滑な遂行に資するものとして厚生労働省令で定めるもの」で、給食施設、休憩室、更衣室です。

○通常の労働者への転換
事業主は、パート労働者から正社員への転換を推進するため次のの措置のうち少なくとも1つを実施しなければなりません。
1)募集条件の周知
2)社内公募による場合の応募機会の付与
3)試験制度などの正社員への転換制度の実施

○苦情処理・紛争解決援助
パート労働法の各規定に関する労使間の紛争解決の仕組みとして、次の3つが定められています。
1)事業主による自主的解決の努力義務
事業主は、パート労働者の雇用管理の改善に関する義務規定、禁止規定に関してパート労働者から苦情の申出を受けたときは、事業所内の苦情処理機関に苦情処理を委ねるなど自主的な解決を図るよう努めなければなりません。

2)都道府県労働局長による紛争解決援助
自主的解決の努力義務の対象とされている紛争については、個別労働紛争解決促進法による紛争解決の仕組みは適用されません。これらの紛争について、当事者であるパート労働者または事業主は、都道府県労働局に紛争解決の援助を求めることができます。この場合、都道府県労働局長は、当事者に対し、必要な助言、指導、勧告をすることができます。

3)紛争調停委員会による調停
改正法では、1)の紛争について当事者からの調停の申請を認め、当該紛争の解決のため必要がある場合は、都道府県労働局長は、学識経験者等からなる紛争調整委員会に調停を行わせるものと定められました。なお、調停の手続きについては、男女雇用機会均等法の規定が準用されます。 5)教育訓練に関する均衡待遇(第10条)

条文等については厚生労働省HPの
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1c.pdf
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1f.pdf
事業主が講ずべき短時間労働者の雇用管理の改善等に関する措置等についての指針
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/dl/tp0605-1g.pdf
を参照

ネット起業と特定商取引法

最近ネット起業が非常に多いのですが、その事業のホームページを見るとこの事業者から購入して大丈夫かなと思わせるようなものがあります。

インターネットで販売を行う場合、「特定商取引に関する法律」(通称:特定商取引法)の規制を受けることは既にご存じのことと思いますが、ちょっとおさらいしましょう。

この特定商取引法で、対象となるのは、

 1 訪問販売
 2 通信販売
 3 電話勧誘販売
 4 連鎖販売取引
 5 特定継続的役務提供
 6 業務提携誘引販売取引

の6つの取引類型についてです

ネット販売は、この内「2の通信販売」に該当してきます。

【販売形態(法第2条)】

「販売業者又は役務提供事業者が郵便等により販売契約又は役務提供契約の申し込みを受けて行う商品、権利の販売又は役務の提供」とあり、ここで「販売業者又は役務提供事業者」とは、販売又は役務の提供を業として営むもので、個人でも特定商取引法の事業者となります。
また、「郵便等」とは、郵便又は信書便、電話機、FAXその他通信機器又は情報処理の用に供する機器を利用する方法、電報、預金・貯金口座に対する払い込みのいづれかに該当すること。

【通信販売に関する規定は、政令で指定された商品等についての取引のみ対象となります。】

詳しくは経済産業省ホームページの一覧をご確認ください。
ネット販売するようなものは、だいたい含まれているのではないでしょうか。

【適用除外(法第26条)】

なお、次の場合には特定商取引法が適用されません。

 1 営業のため又は営業として契約するもの
 2 海外にいる人に対する契約
 3 国、地方公共団体が行う販売又は役務の提供
 4 特別法に基づく組合、公務員の職員団体、労働組合がそれぞれの組合員にたいして行う販売又は役務の提供
 5 事業者がその従業員に対して行った販売又は役務の提供

などです。

【表示事項は次のとおりです。(法第11条)】

 1 販売価格(役務の対価) (送料についても表示が必要)
 2 代金(対価)の支払時期、方法
 3 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
 4 商品の引渡し(権利の移転)後におけるその引取り(返還)についての特約に関する事項(その特約がない場合にはその旨)
 5 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
 6 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
 7 申込みの有効期限があるときは、その期限
 8 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときは、その内容およびその額
 9 商品に隠れた瑕疵がある場合に、販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
 10 いわゆるソフトウェアに係る取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
 11 商品の販売数量の制限など、特別な販売条件(役務提供条件)があるときは、その内容
 12 請求によりカタログなどを別途送付する場合、それが有料であるときは、その金額。
 13 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
 14 相手方の承諾等なく電子メールによる商業広告を送る場合にはそのメールの件名欄の冒頭に「未承諾広告※」

詳しくは経済産業省ホームページの「通信販売公告について」をご確認ください。

ただし、公告スペースによっては、これらの事項を全て表示することは実態にそぐわないこともあります。消費者からの請求によってこれらの事項を記載した書面(電子メールでもよい)を遅滞なく体供することを広告に表示し、実際に遅滞なく提供できるよう措置を講じている場合には、記載事項を一部省略できます。

【誇大広告等の禁止(法第12条)】

これは説明いらないと思いますので省略。

【前払い式通信販売の承諾等の通知(法第13条)】

消費者が商品の引渡しを受ける前に、代金の全部あるいは一部を支払う前払式通信販売の場合、事業者は、代金を受け取り、その後商品の引渡しに時間がかかるときは、その申込みの諾否などの記載した書面を渡さなければなりません。
【記載事項】

 1 申込みの承諾の有無(承諾しないときは、受け取ったお金を直ぐに返す旨と、その方法を明らかにしなければならない。)
 2 代金(対価)を受け取る前に申込みの承諾の有無を通知しているときは、その旨
 3 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
 4 受領した金銭の額(それ以前にも金銭を受け取っているときは、その合計額)
 5 当該金銭を受け取った年月日
 6 申込みを受けた商品とその数量(権利、役務の種類)
 7 承諾するときは、商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期) (期間または期限を明らかにすることにより行わなければならない。)

【顧客の意に反して契約を申し込みさせようとする行為の禁止(法第14条)】

例えば

 1 ボタンをクリックすると有料の申し込みとなることを、消費者が容易に認識できないように表示していない場合。
 2 申し込みの際、消費者が申し込み内容を容易に確認し、かつ訂正出来るようにしていない場合。

などが対象になります。

インターネット販売は、隔地者間の取引であり、消費者にとっては広告が唯一の情報です。そのため、広告の記載が不十分あるいは不明確であると後々トラブルになるケースが多いものです。
インターネットでの販売や広告を行っている場合には、当法律に定められている記載事項をホームページに掲載しましょう。
そのことが、この事業者は社会的責任果たしてくれる信用できる業者と見てもらえるし、また売り上げにつながると思います。
もちろん嘘の記載はいけません。

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

昨年はひとかたならぬお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。

本年も張り切って頑張りますので、相変わらずご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

平成20年元旦

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