会社の解散・清算(10)

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9 債務の確定、これより清算に入る

公告期間、債権の申し出期間(官報に公告掲載した日の翌日から2ヶ月間)が終了すると債務の金額が確定します。

これより債務の弁済を進めることになります。

10 清算事務年度終了による定時株主総会開催、貸借対照表の
承認、事務報告

解散日翌日から1年後までが清算事務年度(会社法第494条第1項)となります。

清算結了が清算事務年度を越えてしまう場合には、定時株主総会を開催し、貸借対照表の承認と清算事務年度の収入支出の状況、清算事務の見通しなどについて事務報告を行います。

監査役設置会社の場合には、監査を受け、清算人会設置会社の場合には清算人会の承認を事前に受けておきます。

11 税務署に清算事業年度予納申告書提出

清算事務年度終了日より2ヶ月以内に清算事業年度予納申告書を税務署に提出します。
併せて県税事務所、市町村税務担当課にも提出します。

定時株主総会で承認を得た貸借対照表と税務署に申告する貸借対照表とは別物になります。
株主総会で承認を得る貸借対照表は、財産を清算価格で評価したものですが、税務署に申告する貸借対照表と損益計算書は、取得原価ベースで計算したもので作成する必要があるからです。
(会社が解散していないとき同じ計算方法です。若干適用にならない制度もあります。)

ただし、清算会社の場合は、中間申告は必要ないです。

上記10・11の手続きは、解散日翌日から1年以内に清算結了とならない場合です。のんびりやっているとすぐ1年過ぎてしまいますので、スケジュール見ながら粛々と手続きを進めましょう。

12 残余財産を全て現金化し、債務の弁済を行い、債務0円にする

全財産を現金化し、すべての債務の弁済を行います。

なお、債権回収ができないものが増えたり、固定資産の時価評価が過大であったり、清算事務にかかる期間が予定より長期間となり事務経費が見込み額を大きく上回った場合などには、債務の弁済に必要な現金が足りない状況もありうるので注意が必要です。
本来なら特別清算ですが、社長やその親族等からの借入金があれば、その債権を放棄してもらう方法もあります。当然、債務弁済後の残余財産は0円となり、株主への配分はありません。

すべての債務の弁済が終了した段階で、残余財産が残っていれば、株主に分配が可能となります

次回につづく

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