老い支度について(委任契約)

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<委任契約(財産管理等委任契約)>

身体能力が衰えてきたときのために、どう備えればよいのでしょうか。

生活面のことについては、介護保険制度を利用するとして、体が動かなくなって一番こまるのは、金融機関での手続きではないでしょうか。
振り込め詐欺などの影響により、金融機関では本人確認を慎重にやるようになってきました。まとまったお金を動かすには、本人でないとできない。代理人が行く場合には委任状が必要になります。
キャッシュカードも指紋認証等の生体認証を取り入れた金融機関もあり、そうなると子供が変わりに行ってATMで預貯金を下ろしてくるということも出来なくなるでしょう。
また、手が不自由になったり、白内障等で文字が見づらくなると、委任状すら書けなくなってきます。

このような状態になっても、介護サービスの中には財産管理等のサービスは残念ながらありません。

備えとしては、信頼できる人と委任契約(財産管理等委任契約)を結んでおくことだと思います。そして、外出がおっくうになってきたり、足腰に自信がなくなってきたら、委任契約にしたがって財産管理等をしてもらう。

もし、委任契約をしないで、特定の者が財産管理をしていると、相続の時、親の財産を勝手に使ったと、誤解をされる恐れもあります。相続でトラブルにならないようにするには、公正証書で委任契約書を作成しておき、収入支出等は全て記録しておくことです。

では、誰にお願いすればよいのでしょうか。
自分の財産を預けるのですから、よっぽど信頼のある人でないと頼めません。

  1. 自分の家族: 自分の家族なら誰でもよいということではありません。
  2. 友人知人: 自分より先に動けなくなるようではこまります。自分より一回り以上若くないと心配ですね。
  3. 第三者: 誰もいないなら、行政書士、社会福祉士など専門家にお願いするという選択枝もあります。

  4. しかし、友人・知人、第三者の場合は、報酬が必要になるでしょう。自分の家族の場合は、無報酬でもよいでしょうが、報酬があったほうが気兼ねなく頼めるのではないでしょうか。月額0円~3万円位。

    それから、お願いする事項も決めておく必要があります。
    例えば、
  1. 生活費の支払いのため、預貯金の払い戻しを受けること。

  2. 土地、建物などの財産管理に関すること。

  3. 介護施設等入所手続き、病院入退院手続きに関すること。


なお、委任契約の場合は、本人の判断能力はまだある状態ですから、契約事項の執行にあたっては、本人の監督のもと行われることになります。
受任者が勝手に不動産を処分したり、貯金を下ろしたりしてはいけません。
委任契約により、信頼できる人に財産管理や入院手続きをやってもらい、生活は介護サービスで看てもらえれば安心ではないでしょうか。

本人の判断能力が衰えてきたのに、委任契約のままで財産管理等を続けることは避けるべきです。相続が発生したとき、相続財産の算定をめぐってもめる原因にもなります。本人が監督が出来なくなりますから、その場合は、任意後見監督人選任申立や成年後見等開始申立を行い、後見人等による財産管理等に移行すべきです。

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