遺言について誤解していませんか!

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相続や遺言について、間違って認識していると、苦労して書き上げた遺言書が有効でなかったり、遺言書を残せなかったりして、将来家族やまわりの人達に迷惑をかけることになります。
よくある誤解を紹介しましょう。


<誤解> 遺言書は一度書くと訂正ができない

遺言書はいつでも訂正できます。毎年、遺言書を現状に合わせて書き改めている方もいらっしゃいます。


<誤解> ビデオテープやカセットテープ等で遺言を残せる

家族へのメッセージあるいは遺言書の補完という意味でならか構いませんが、ビデオテープ、カセットテープ、DVD等の記録媒体に録画・録音して遺産の分け方を遺言することは、現在のところ認められておりません。


<誤解> 家族に代筆してもらって遺言書を書いてもらっても良い

自筆証書遺言の場合は、自分の意思で自書することが絶対条件です。代筆してもらった遺言書に原則として効果はありません。
なお、遺言公正証書の場合は、公証人が作成し、遺言者、証人2人、公証人が署名押印します。


<誤解> 自分でパソコンを使って遺言書を作成しても良い

最近は、文書をパソコン・CD・DVDなどに保存しておくことが多くなりました。しかし、遺言をパソコンで書いて、パソコン・CD・DVDなどに保存しておいても遺言書として認められません。もし、パスワードが設定してあれば相続人の目にふれることもないでしょう。


<誤解> 法定相続分どおりに財産を分ければ、問題は起きない

実際にはなかなかそうはいかないものです。遺産を法定相続分どおりにきっちり分けるのは至難の業です。遺産には不動産や未公開株など換金しにくいものも含まれています。相続税が発生したケースでは相続財産の52.8%(国税庁:相続税の申告実績(H18)より)ほどが不動産だそうです。場合によっては今住んでいる家を売却することにもなりかねません。法定相続分というのは遺産分割の一つの目安と考えましょう。


<誤解> 遺言はお金持ちがするものだ

相続手続きのわずらわしさは、財産の多い少ないに関係ありません。預金残高が0円でも、相続手続きは必要です。そして、相続人の数が多ければ多いほど手続きが煩雑になるのは、お金持ちもそうでない人でも同じです。金融機関は、死亡が確認されるとその人の口座を凍結してしまいますので、遺言書が無い場合、相続人全員の同意がないと払戻ができなくなります。特に収入の支え手が無くなった場合には、遺産分割協議に手間取ると、払い戻しができなくて生活費に困ることになります。自分がいなくなった後の家族の生活のことを思うなら、速やかに名義書換や払い戻しができるように、遺言公正証書を作成しておきましょう。


<誤解> うちの家族は仲がよいから、相続でもめはしない

今家族関係がうまくいっているのは、ご自分がいることで家族間のバランスがとれているからです。ご自分が亡くなった後、このバランスがとれている状態が続くとは限りません。たとえ兄弟仲良くても、その配偶者や親戚が口を出してきて、トラブルとなることが多いです。ご自分がいなくなったあとも家族が仲良くいられるように、遺言書を残しておくのが家族への思いやりではないでしょうか。


<誤解> 他人に財産の内容を知られたくない

自筆証書遺言や秘密証書遺言なら、自分で話さない限り、他人に遺言の内容が知られることはないでしょう。遺言公正証書の場合には、手数料の計算に財産の総額が必要になることから、公証人には財産の総額を教えることになります。しかし、公証人は毎日、沢山の公正証書作成しており、一件一件覚えている暇はないでしょう。また、公証人には守秘義務がありますから心配ないでしょう。また、遺言公正証書には財産を特定するに必要な事項のみ記載するので、総額はわかりません。したがって、証人に財産の総額が知られることはありません。証人には、行政書士や弁護士など法律で守秘義務が定められている方にお願いするのが良いでしょう。


<誤解> 遺言書を書くと自分の財産が使えなくなる

遺言書を書いてしまったら自由に使えなくなると心配する方がいますが、生きているうちは、自分の財産をどう使おうが自由です。ただし、遺言書に書いた財産の状況が現実と大きく異なる場合には、トラブルのもとになるので遺言書を書き直しましょう。


<誤解> 遺言書は高齢者がつくるもの

遺言は、15歳以上であれば誰でも作れます。人は誰でも、いつかは死を迎えます。それがいつになるのかわかりません。20~30代の子供のいないご夫婦や、40~50代の働き盛りの方が急に無くなった場合には、高齢者がなくなった場合より、周りに与える影響は非常に大きいものがあります。年齢に関係なく、自分の死というリスクに備えておくために遺言書を残しましょう。



<誤解> 遺言は死ぬ間際にするもの

きちんとした遺言書を作るには、それなりの時間と精神的なエネルギーが必要です。そのためには、精神的にも身体的にも、時間的にも余裕がないと難しいものです。死ぬ間際となると、本人に遺言を作る能力が、その時あったかどうかが問題になり、争いのもとになります。元気なときであれば自分の死を客観的に見られるし、自分がいなくなった後の家族が仲良く生きていけるように冷静に考えた遺言書が作れるでしょう。


<誤解> 専業主婦だから遺言は必要ない

自分名義の財産はほとんどないから、遺言は必要ないとおっしゃる方が多いですが、もしご主人が亡くなると、法定相続分では少なくとも遺産の1/2は配偶者のものとなります。親が生きているうちは、仲の良い兄弟姉妹でも、親が亡くなると押さえがきかなくなったり、兄弟姉妹の配偶者や親戚が口を出してきて、トラブルとなることも多々あります。専業主婦でも二次相続を考えて遺言書を残しておくべきでしょう。


<誤解> 私は財産を残さないから、遺言は必要ない

私には財産があまりないし、財産を全部使い切って死ぬから遺言は必要ないと考えている方がいます。自分の死を予測して財産を使い切ることなど不可能に近いことです。また、予想より長生きして、マイナスの財産を作ってしまうこともあるでしょう。財産があってもなくても相続手続きは必要です。煩わしい相続手続きで家族にあまり負担をかけないように遺言書を残しておくことも家族への思いやりではないでしょうか。

 


当事務所では、遺言公正証書原案作成、遺言執行及び附帯する業務をサポートしております。
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